4日目

昼間は暖かいが夕方になるとがたんと寒くなる。
なかなか暖かくならないものだ。

今日もお客さんが途切れなくみえる。
いろんな人がいろんな言葉を残していく。
翻弄されながらも、聞き役に徹する。

高齢の方の声が大きい。
そんな大きな声を出さなくてもと思うのだが、なぜなんだろう。
反対に私が発する声に「え?」と聞き返されることがある。

母も声が大きい。
一度話し出すと、話すことに夢中になって相手が言葉を挟む余地がなくなる。大きな船が一度動き始めるとなかなか停止出来ないのに似ている。
ひととおり話終えると満足そうな表情。聞く方はその途中の質問したかったことは、もうどうでもよくなるのだ。


そういうことはよくある。
ほとんど一方通行の会話。
聞き役に徹すればいいだけのことなんだが。



んで、
昨日の続き。



黙って入って来て黙って帰る人の話。


ごくたまにだが、その店に入って「いらっしゃいませ」という声が聞けず
出るときも「ありがとうございました」の声もない店がある。

そんな時「あれ?」と思う。
憮然としている自分がいる。そして気づくのだ。
「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」と言われるのが当然だと思っていると。


だから、ほんとにたまに
コンビニなんかで買い物をして出るとき「ありがとうございました」という言葉を背中で聞かないと、なにか忘れ物でもしたような錯覚に陥る。

なんにも買わずに出るときでさえそうなのだ。
客とはなんとも勝手なものだと思う。

そのせいか、個展をやるときはこの2つのフレーズは忘れないように気をつける。気をつけるが

昨日のように礼儀を知らない人には黙ってしまう。


なんということもないありふれたセリフ。
日常聞き飽きたはずのセリフ
なのに聞けないと「あれ?」と思う不思議。


こんにちは
ありがとう


コンビニでファミレスでスーパーで
そうか、店員さんは笑顔で挨拶するのが当たり前と思ってはいけないな。


お互いが気持ちよく生きるための潤滑油のようなものだ。
惜しみなく使うことにしよう。
お客さんを迎える立場にならないと、わからない事ではあるけれど。

今日最後のお客さんは高校時代からの友人2人だった。
いつも来てくれる。ありがたや。
店じまいをして、一緒に出て近所のファミレスでお茶をした。
古き良き友。
皆さんありがとうございました。



今日の一枚


ギャラリーを外から眺める。
光源のせいか全体が緑がかってしまった。(´;ω;`)