初秋の小さな旅
ご無沙汰です。
23・24と小旅行に行っていました。
義父の傘寿(80)のお祝いを兼ねて娘達が企画。
私はまあ娘たちの婿という立場ですね。
待ち合わせ場所は軽井沢。私とかみさんは上野から長野新幹線で、二女家族が途中で老夫婦を乗せてはるばる金沢からレンタカーでやって来る手はず。ところが、高速道路が途中で通行止めになり「車組」は国道で来ることに。
時間が出来たのでとりあえず昼飯です。
良さげなお蕎麦屋さんで美味しいザルを堪能。
そのあと昔から気になっていた「脇田和美術館」へ。
牧歌的な、詩情あふれる画風で知られる画家です。
たまたま、ドイツ留学時代のデッサン展もやっていました。
晩年の作風からは想像出来ない緻密な人体デッサンの数々。小口木版やエッチングもあり若い頃の勉強の幅の広さに驚きます。
ユニークな建築の美術館の中庭とインテリア。
オブジェというのかな?木を組み合わせたユーモラスな立体作品もたくさんありました。
カフェでお茶したりまったりゆったり静かに良い時間をすごしました。
それにしても駅前通りの不動産屋の多い事・・・
パスタにジェラートの店が多く、反対に古くからのお土産屋さんは苦戦の模様。
シャッターの下りている所も・・・
管理されてなさそうな別荘も多く、軽井沢も不況のあおりを受けているらしい。
そのあと駅前で「車組」と無事合流。せっかくの軽井沢なのでお茶でもと立ち寄った林の中のお茶屋さんで。私はわらび餅セット。添えられた小さい野花がきれい。
日も傾いて来たので今夜の宿である群馬は磯部旅館「雀のお宿」へ向かいます。
車は県境の峠のワインディングをとばします。途中廃線となったアプト式鉄道の4連アーチ煉瓦橋がちらりと見えました。
で夕餉の会席料理です。
グルメではないので味はよくわからない。こんなに食器使って洗うの大変だろうなあなんて、余計な心配を・・・・(笑)
その夜は若夫婦(+子供)。老夫婦。われわれ中高年夫婦となんと3組の夫婦が一部屋に寝る事になりました。なぜか寝付かれず気がつくと東の空が白んできていまして枕もとから日の出を拝むことになりましたあ。ははは・・・・
翌日は日本晴れ
計画では長瀞の川下りのはずでしたが、川の増水のため運休。
7人を乗せた車は富岡の旧製糸工場へ。
このレンガの積み方は「フランス式」というのだそうです。他に「イギリス式」という積み方もあるそうな。フムフム面白い。
木で骨格を組んで煉瓦で壁を作る。
木と煉瓦。その間はなにかでシーリングするのかなあ。
などと想像を広げます。
青い空と赤い煉瓦のコントラストが美しい。もっといたかったなあ。
「良さげ」な建物たち。
小さな病院。現役なんでしょうか。
このまま喫茶店でもいいような洒落た外観です。
この辺りは空襲にあわなかったようです。
さらに足を延ばして・・・・
吹割の滝です。台風のためかここもすごい水量で、通常の遊歩道はあちこち立ち入り禁止になっていました。
圧倒される眺めです。吸い込まれそうでした。絶景ですが私の場合こういうところはどうもスケッチには・・・・(笑)
沼田。
ここでお別れです。
さよならー ごちそうさま ありがとう 愉しかったよー お世話様 またねー
遠ざかるクルマにいつまでも手を振りました。
なななーんと、臨時のSL重連がやってきました。
いきなりアドレナリン全開です。
ピッカピカに磨かれたピストンや動輪やロッド 板ばね・・・・たまりませんね。
これがかつてはダイヤ通りに日本中を走っていたなんてにわかに信じがたいです。
パソコンや携帯と違って、蒸気機関車の仕組みは小学生にでも理解できる、そこがいいと山田洋次監督は語っていました。仕組みを知らないのに使っているもののいかに多いことか・・・
人馬、じゃない人車一体。当然ながらそばに寄ると熱いです。
ファンサービスもぬかりなく。真っ白の制服がきれい。
カメラを構えた人が良いアングル求めてホームを走る走る!血相変えて。
沼田では5分ほどの停車です。ボオーっと大きな汽笛が鳴りゆっくりと走りさって行きました。その汽笛、なんだか悲鳴のように響き、なぜか鼻の奥がつーんをなりました。「なんだか私今、泣きそうになった」と そばにいたかみさん。
後続の各駅電車に乗って高崎まで行く間、外を眺めていたらいるわいるわ至るところにカメラマンが沿道に車でかけつけて三脚を並べていました。なんかねえ、みなさん思い詰めたような顔して・・・・楽しそうじゃないんだよね・・・
ここ数年旅行というと新幹線なんですがたまにはこういう「鈍行」の旅もいいものです。
よいしょと窓を開けて「おじさん、駅弁2個とお茶ふたつちょうだい」なんてね。
高崎からは新幹線です。
たったの一泊の旅でしたが中身の濃い旅になりました。
でも翌日疲れが出てパソコンに向かう元気がなかったあ・・・・・・
ダラダラと 長くなりました ぺこっ