あべりつこを知ってますか?


「テキは強いぞ手ごわいぞ」二人の初めての出会い。歯のかけた慶子と転入生の慶子


そして・・・三度目の出会い「転入生」の慶子は美しい花嫁に・・・何とドラマチックな再会でしょうか!


「知っていますか」第2弾です(^0^)
初めての出会いは割と最近で大人になってから(おおざっぱですいません)
何かの雑誌で読んで「う・うまい・・・」と舌を巻いたものです。
少女マンガの中では抜群のデッサン力。
とにかく線が伸びやかできれいです。
コマ割りはかなり大胆で流れがどうなっているのか分からない部分もあるにはあるのですが。


作風は庶民的で明るくさわやか。シリアスな作品もありますが、読後感はやはりさわやかで心が温まります。
(ただ、いま読み返すと心理描写や人物の描き方はオーバーでやや類型的。まああの頃の漫画は全体的にそういう傾向であべ作品といえども・・・というところなんですが。)


「でっかいちゃんとあつまれ」は親代わりに一家の大黒柱となって奮闘するでっかいちゃんの恋のゆくえと兄弟愛のお話。つらいエピソードも織り交ぜていますが、とにかくキャラクターが明るいので必要以上に重くなりません。
「すえっこ台風」はバスケットを題材にした明るい学園青春ドラマ。そのほか「あわ雪物語」「ごめんね真奈」「ノンノンプラス3」
「わたしのネコ子」「すみれとたんぽぽ」「チビのへんしん」「アルカディアの少年」・・・
思うにどうもあべりつこは若いころ陸上をやっていたようで、スポーツをしているところの絵は特にいきいきと描かれています。時々陸上の専門用語が出てきたりして。



イチオシはなんといっても「テキは強いぞ手ごわいぞ」!
これもいちおうスポーツものですが、テンポが速く意外な展開の連続。
先日、当時の掲載誌「週刊マーガレット」(写真)を通販で買い求めて再読。うるうるでした。
「もうひとりの柳沢慶子」がまたなんともなんともで、すれちがいばかりの運命で「なんでそこで声をかけないンだよぉ」なんだけど、それがまたいいんです。

人を信じることの大切さ。友情。スポーツのすばらしさ。人生賛歌です。
少し調べたら、はじめのころ、ちばでつやのところでアシスタントをしていたらしいです。
どこか通じるところがあるような気がします。デッサン力もそこで培ったのでしょう。



また描いてくれないかなぁ。