年の始めのためしとて

 大晦日、正月とテレビが点いている時間がやたら長く、ついつられて見てしまう。


ある夜「反原発」の意思を表明するために所属の事務所をやめたという山田太郎をゲストにしたトーク番組をやっていた。
経済評論家の森永卓郎との「トークバトル」では悠々と自説を展開する森永に比べてどうも山田太郎の説が聞きかじりの知識でイマイチ説得力に欠けていた。番組は山田太郎を「反原発」「脱原発」の急先鋒に仕立てたいらしい。
今すぐ原発をなくすのは困難という意見はかなり説得力があり大人の意見という感じもする。今すぐドイツのようになくすべきとやや感情的に応酬する山田太郎の旗色がやや悪いかも。
 この番組は結局のところ森永氏の自説を補強するのが目的なのかしらんとまで思った。


小島慶子稲垣吾郎らほかの出演者はなんの意見表明もせぬままふんふんと聞いているだけ・・・・それはフェアではないでしょう。
小島慶子は以前「キラキラ」の中では原発は失くすべきと言っていた。それはラジオだから言えた、ということなんでしょうか。これがテレビの限界なんですね〜。

確かに明日から原発を全部停止するのは無理でしょう。
でも、老朽化した原発は順次廃炉にすべきと思います。全廃を目指しつつ代替エネルギーの開発研究を急ぐべきです。
なにしろ、放射能はいちど暴走を始めたら人間にはコントロール出来ないという事実を目の当たりにしてしまったのだから・・・・・
地震津波は防げない。でも、放射能汚染は防げるのです。
新しい原発なんでとんでもない。ましてや外国に輸出するなんて不良品を売りつける悪徳業者と一緒。




晦日はなんとなく「紅白」「ゆく年くる年」「年の初めはさだまさし」の流れに。


「紅白」は今年は復興応援を全面に出して「元気を分けてあげたい」とか「勇気をもらった」とか「心は一つ」とかそんなメッセージ色ばかりが強くきれい事で終わってしまった感じ。あまり楽しめなかった。松田聖子にあえて「上を向いて歩こう」を歌わせところがなんともNHK。

「歌なんか歌ってる場合かと悩んだ」と告白する長淵剛。
一緒にがんばろう!
そう、確かにそうなんだけど、何をどう頑張ればいいの。
自分の無力さと
そして、国民の命を守るべき政治がまともに機能していないことへの苛立ちが混じり合って、3・11以降心の落とし所がないのです。

そんな中、さださんのゆるいトークですこーし癒されたかな。
さださんの発する優しいメッセージは共感しきり。



さあ、そろそろ寝るかと思っていたら小さい地震。元日の午後にもまた地震だ。今年も地震で始まった。
地震列島日本。
ここで生きていくしかないのです。
ならばみんなで英知を出し合って安心して住める国にしていかないと。
それが我々大人に課せられた大きな課題。